これで良いのか!? 日本の医療

2008年9月〜2009年6月 掲載

2008年

9月

18日

これで良いのか!? 日本の医療 

2008年 9月18日

  これで良いのか!? 日本の医療 


 当院は今月の18日で開業満8周年を迎えました。本来なら、「地域の皆様に愛されてきたからこそ」と素直に喜びたい所ですが、現状はそう単純ではありません。何しろ、政府はこの10年間、医療費抑制政策を執り続けてきました。その結果、今、正に医療崩壊の危機に瀕しているのです。医療崩壊と聞くと、皆さんは、全国各地の病院が勤務医不足のために休診や閉院に追い込まれている事を思い浮かべるでしょう。しかし、病院だけではなく、皆さんにとってより身近な近所のお医者さん、市の健康診査、さらにはご自身が加入していらっしゃる健康保険制度その物にも崩壊の危機が迫っているのです。しかも、それは、政府が、「国民に説明し了解を取る」という過程を経ずに、一方的に推し進めている政策なのです。では、具体的に説明しましょう。 まず、今年4月に導入された「後期高齢者医療制度」です。この制度は平成18年に政府が強行採決によって成立させた「医療制度改革関連法」の一つなのですが、政府はこの2年の間にその具体的な内容を殆ど説明せずに、本年4月から予定通り施行してしまいました。多くの国民は、年金から保険料が自動的に天引きされて初めて保険料の大幅引き上げに驚き、反対運動が日本各地で起きていますが、この制度の問題点はそれだけではないのです。

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2008年

10月

01日

これで良いのか!? 日本の医療 第2弾

2008年10月1日

 今回は健診について書きます。
昨年まで市町村が実施していた基本健診が全国的に廃止され、今年度より、特定健診・特定保健指導(いわゆるメタボ健診・メタボ指導)が実施される事になりました。
藤沢市では、既に特定健診が6月から始まっており10月末まで行われます。この健診でメタボリック症候群あるいはその予備軍と判定された方は、11月以降、特定保健指導の対象者として市から通知が届くはずです。この特定健診・特定保健指導にはいくつかの問題点があります。

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2008年

11月

01日

これで良いのか!? 日本の医療 第3弾

2008年11月1日

 今回は健康保険について書きます。
 平成18年に政府が強行採決した「医療制度改革関連法」によって、本年10月より政府管掌健康保険(政管健保)が廃止され、新しい健康保険(「全国健康保険協会管掌健康保険」、略称:協会けんぽ)が発足しました。政管健保は中小企業の社員及び家族(合計約3600万人)が加入し、国(社会保険庁)が保険者として運営してきた全国一律の健康保険制度です。一方、この10月、悪名高い社会保険庁が解体され、「全国健康保険協会」という組織が新たにその受け皿として設立されました。この新しい組織が社会保険庁から引き継ぐ形で、「協会けんぽ」を運営する事になったのですが、これは単なる看板の掛け替えではなく、政管健保とは全く別の代物なのです。

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2008年

12月

01日

これで良いのか!? 日本の医療 第4弾

2008年12月1日

 今回は、東京都立墨東(ぼくとう)病院で起きた妊婦死亡問題について書きます。
私も研修医時代に、墨東病院の麻酔科と心臓血管外科で計1年間、学ばせて頂きましたので、他人事とは思えません。
既に事件から2カ月が経過しましたので、記憶が薄くなっている方も多いでしょう。
まず、概略を述べます。

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2009年

1月

01日

これで良いのか!? 日本の医療 第5弾

2009年1月1日

 皆様、明けましておめでとうございます。

本年も、折に触れ、この場から情報発信していきます。
今回は、前回に引き続き、周産期医療に関して書きます。
日本の周産期医療は崩壊寸前であり、その本質的な原因は次の2点に集約出来ます。

1.国の社会保障費削減政策  2.増加する医療訴訟

この2点は、また、崩壊寸前の日本医療が直面する問題でもあります。

しかも、最近、NHKを始め様々なテレビや新聞で周産期医療や日本の医療制度その物の崩壊について特集されていますが、この2点をその主因として挙げている番組や記事は私の知る限り一つもありません。

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2009年

2月

01日

これで良いのか!? 日本の医療 第6弾

2009年2月1日

 前回も冒頭で述べましたが、日本の周産期医療、ひいては医療制度その物が崩壊寸前であり、その本質的な原因は次の2点に集約出来ます。
1.国の社会保障費削減政策  2.増加する医療訴訟
最近、様々なテレビ番組や新聞で日本医療の崩壊が取りあげられていますが、上の2点をその主因として挙げている番組や記事は皆無です。昨年12月21日(日)に放送されたNHKスペシャル「医療再建」をご覧になった方も多いと思いますが、2時間の番組中、上記2点のいずれについても一言も触れられませんでした。日本医師会の副会長も厚生労働省の課長と共に討論に参加していましたので、上記2点のどちらかについて言及してくれる事を期待しましたが、残念ながら厚生労働省課長と同様に的はずれな解説に終始していました。もっとも厚生労働省課長が「医療崩壊」の真の原因(特に上記1.)について理解(自覚)していれば、今日のような医療のていたらくを招いてはいなかったでしょうが・・・。
繰り返しますが、私は上記2点こそが「医療崩壊」の主因であると確信しています。
 では、今回も前回に引き続き、我が国の「医療崩壊」の原因の一つである社会保障費削減政策と、それによってもたらされた医師不足について述べます。

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2009年

3月

01日

これで良いのか!? 日本の医療 第7弾

2009年3月1日

 今回も、引き続き、我が国の周産期医療(ひいては医療制度その物)の崩壊原因の一つである社会保障費削減政策と医師不足について述べます。

 昨年9月に、舛添要一厚生労働大臣の私的諮問機関「安心と希望の医療確保ビジョン具体化に関する検討会」が「我が国の医師数は絶対的に不足しており、将来的には医学部の定員を現在の1.5倍程度となる1万2000人に増やす必要がある」と勧告しました。これを受けて、政府はようやく「医師不足」を認め、 2009年度以降の医学部入学者数を過去最大規模の8,486人に増員する事を決定しました。今後10年間で医学部入学定員を2500人増やす、すなわち、毎年250人増やすというのです。現在、毎年3000人規模で医師数が増加していますが、これを3250人に増やすという訳です。しかしながら、たったこの程度の増員規模では、12万人も不足している医師数が世界平均に達するまで、今後30年から40年も医師不足が続く計算になります。つまり、この程度の医師数増加策では「焼け石に水」なのです。

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2009年

4月

01日

これで良いのか!? 日本の医療 第8弾

2009年4月1日

 今回も、引き続き、我が国の周産期医療(ひいては医療制度その物)の崩壊原因の一つである社会保障費削減政策と医師不足について述べます。

 困った事に、政府は、社会保障費予算を削減しつつ「医師不足」を解消する手段として、「開業医の活用」を提唱しています。具体的には、開業医の夜間診療を促したり、開業医が救急病院の外来診療へ参加する事を奨励したりし始めたのです。実際、都立墨東病院の産科医不足を補うために、近隣医師会の有志の医師達が墨東病院の救急医療に交替で参加する動きも見せています。また、一方では、全国で病院勤務医達が厳しい労働実態に疲弊し、それに見合わない安い報酬に見切りを付けて、現場から「立ち去り」、開業医に転向する現象も起きています。

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2009年

5月

12日

これで良いのか!? 日本の医療 第9弾

2009年5月12日

 今回は、我が国の周産期医療(ひいては医療制度その物)の崩壊のもう一つの原因である、医療訴訟の増加について述べます。

2.増加する医療訴訟
 医事関係訴訟(医療訴訟)は近年、著しく増加しています。最高裁判所の諮問に対する医事関係訴訟委員会の2005年6月の答申によれば、第一審医事関係訴訟新受件数(裁判所がその年に新しく受け付けた訴訟の数)は、1995年には488件だったのが、10年後の2004年には1,107件と2倍以上に増加しているのです。その間の、通常民事訴訟が若干の減少傾向にある事と比較すれば、医療訴訟の増加傾向は顕著です。医師1,000人当たり毎年3人が新たに医療訴訟の被告になっている勘定です。

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2009年

6月

10日

これで良いのか!? 日本の医療 第10弾

2009年6月10日

 今回も、我が国の周産期医療(ひいては医療制度その物)の崩壊のもう一つの原因である、医療訴訟の増加について述べます。

 福島県立大野病院の事件では、医師の無罪が確定した後も、今なお民事裁判が継続中です。亡くなった産婦の御尊父は「じゃあ、なぜ娘は死んだんだ?」と反論したと報道されていました。最愛の家族を亡くされた悲しみはお察し申し上げますが、「誰も悪くなければ患者は死なない」という考えは誤りです。「出産」とは、世界では250人に1人が死亡する危険な行為なのです。医師は患者さんを救うために全力を尽くしました。最初から死なせるつもりだったのではありません。患者さんは病気で亡くなったのです。患者さんの命を救う事が出来なかったら訴えられるのなら、医師は医療に携わる事が出来なくなります。従って、無罪判決は至極妥当な判決です。

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インフルエンザ予防接種の予診票は当院受付にてお配りしている他、本サイトからもダウンロードできます。予め記入後お持ち下さい。

  ただし、「65歳以上の藤沢市民」は、当院にて専用の予診票に記入して頂きますので、ダウンロードは不要です。

お知らせ

5月8日から、新型コロナウィルスワクチンの令和5年春開始接種が始まります。期間は8月31日まで、対象者は、前回接種から3ヶ月以上経過した、3回目以降の方で、以下のどれかに当てはまる方です。①65歳以上 ②5~64歳で基礎疾患を有する

③医療・介護従事者

 接種券を持って、月・火・水・金の午後2~3時に窓口にて予約して下さい。電話での予約はできません。

令和4年12月29日から令和5年1月3日まで休診します。

生後6ヶ月以上11才以下の乳幼児を対象に新型コロナワクチン接種を開始します。令和4年11月19日(土)以降、毎週土曜日に限ります。予約が必要です。月・火・水・金曜日の午後2時から3時の間に、接種券持参の上、窓口で予約して下さい。インフルエンザワクチンの同時接種も可能です。

 なお、1,2回目の12才以上新型コロナワクチン接種は毎週水曜日にのみ、行っています。

 電話でのお問い合わせは窓口業務の妨げになりますので、ご遠慮下さい。

4年11月から、生後6ヶ月以上11才以下の乳幼児令和の新型コロナワクチン接種を開始します。インフルエンザワクチンの同時接種も可能です。詳細が決まり次第、お知らせします。

 

10月1日(土)よりオミクロン株対応(ファイザー)の新型コロナワクチン接種を開始します。3回目以降、12才以上の方が対象です。

インフルエンザワクチンと同時接種も可能です。

月、火、水、金の午後2~3時に接種券を持って予約にお越し下さい。

電話での予約はできません。

1,2回目の従来ワクチン(ファイザー)接種も、引き続き行っています。

来る9月4日(日)午前9時から午後5時まで、当院は藤沢市の救急当番医です。

発熱外来、コロナワクチン接種も行いますので、ご予約下さい。

8/7(日)から8/14(日)まで休診します。

 新型コロナワクチン4回目接種を5月30日(月)から開始します。

混乱を避けるため、ファイザー社製のみを打ちます。接種対象者は以下のいずれかに該当する方です。①60歳以上 ②18~59歳で、基礎疾患を有するか、重症化リスクが高いと医師が認める方。

 ①②のいずれかで、3回目接種から5ヶ月以上あいていれば、接種可能です。

月、火、水、金の午後2~3時に接種券を持って予約にお越し下さい。電話での予約はできません(令和4年5月18日)。 

5~11歳用の新型コロナワクチン接種は行っていません(令和4年3月3日)。

新型コロナワクチンの予約の電話が殺到し、業務に支障を来しています。本日より、予約は対面でのみ受け付けることに変更します。月・火・水・金の午後2時から3時の間に、接種券持参の上、当院窓口にお越し下さい。電話での予約はできません(令和4年2月1日)。

1月23日(日)は休日診療を行います。

発熱・急病・ケガの方は受診して下さい。

午前9時から午後5時まで。

新型コロナワクチンの3回目接種を開始しました。市から接種券が届いたら、電話もしくは窓口にて予約して下さい。

藤沢市以外の方も予約できます。

TEL 0466-31-0840

 1・2回目のワクチンも、受け付けています(令和4年1月17日)。

一般用インフルエンザワクチン20人分が入荷しました(令和4年1月11日)。

令和3年12月30日から令和4年1月3日まで休診します。

一般用インフルエンザワクチン48人分が入荷しました。(12月28日)。

一般用インフルエンザワクチン100人分が入荷しました。(12月23日)。

新型コロナワクチンの3回目接種を来年1月18日から開始します。

市から接種券が届いたら、電話にて予約して下さい。藤沢市以外の方も予約できます。

TEL 0466-31-0840

一般用インフルエンザワクチン92人分が入荷しました。在庫は300人分です(12月8日)。

一般用インフルエンザワクチン260人分が入荷しました(12月7日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(12月6日)。

12月4日診療終了時点で、一般用インフルエンザワクチンの在庫は10人分です。

一般用インフルエンザワクチン300人分が入荷しました(11月30日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月29日PM2:45)。

一般用インフルエンザワクチン20人分が入荷しました(11月29日AM11時)。

65歳以上の藤沢市民のインフルエンザ予防接種の予約を再開します(11月29日)。

ただし、接種は12月10日以降です。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月26日PM4時)。

11月26日AM10:30、一般用インフルエンザワクチン40人分が入荷しました。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月22日PM5時)。

11月22日PM0時、一般用インフルエンザワクチン50人分が追加入荷しました。

11月22日AM10時、一般用インフルエンザワクチン90人分入荷しました。65歳以上の藤沢市民には藤沢市から配給される筈ですが、未だ配給再開日が未定のため、希望者には一般用を転用して接種します。

11月22日午前、一般用インフルエンザワクチン約100人分入荷予定です。時間は未定です。入荷次第、お知らせします。電話での問い合わせはご遠慮下さい。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月12日)。

一般用インフルエンザワクチン100人分が入荷しました(11月12日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月10日)。

11月9日夕方4時頃入荷する予定の一般用インフルエンザワクチンが、60人分から90人分に増えました。

11月9日夕方4時頃、一般用インフルエンザワクチン60人分入荷予定です。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月8日)。

一般用インフルエンザワクチン70人分が入荷しました(11月8日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました。入荷次第、お知らせします(11月5日)。

一般用インフルエンザワクチン100人分が入荷しました(11月4日)。

10月1日朝の診療開始時点で、インフルエンザワクチンの在庫は380人分です。