医学の歴史を訪ねて 第63回 ローマ編 その8

令和8年2月1日

 

トレヴィの泉Fontana di Trevi

 ローマに来た観光客のほとんどが訪れる名所です。

treviは「三叉路」という意味で、泉の前から3本の道が延びているのが由来です。

「コインを肩越しに泉に投げると、再びローマに来られる」という言い伝えは有名です。

  この泉が完成するまでには、紆余曲折がありました。

帝政ローマ時代、周囲の山からはるばる引いてきた水道の末端に、工夫を凝らした泉を造るのが習わしでした。

見事な噴水から勢いよくあふれる水は、資金を出した裕福な人々や工事に携わった関係者の、名誉と誇りの印でもありました。

 トレヴィの泉も、紀元前19年、アウグストゥス帝の婿養子アグリッパが造らせた水道に遡(さかのぼ)ります。

水道は20kmに亘って水を運び、「アクア・ヴェルジネ(処女の水)」と呼ばれていました。

 最初のトレヴィの泉は、樋から落ちる水を3つの水盤で受ける物でした。

これは、ローマの各所にあった泉や噴水と同様、蛮族の侵入で破壊されてしまいました。

15世紀以降、約300年に亘り、13代の法王が泉の再建に関わりました。

18世紀、法王クレメンス12世の命により建築家ニコラ・サルヴィが30年かかって、現在の姿を完成させたのです。

建築と彫刻と水が一体になった、バロック芸術の傑作です。

ポーリ宮殿を背景に、3体の立派な彫刻が立っています。

中央が、ギリシャ神話の「海と地震の神ポセイドン」(ローマ神話ではネプチューン)です。オリンポス12神の一人で、最高神ゼウスに次ぐ圧倒的な強さを誇ります。

海洋の全てを支配し、全大陸さえも支えています。

怒り狂うと、強大な地震を引き起こして世界を激しく揺さぶります。

また、泉の守護神でもありますので、トレヴィの泉の中央に立つのです。

 ポセイドンの左に立つのが、ギリシャ神話の「大地・穀物・豊饒の女神デーメーテール」(ローマ神話ではケレスCeres)です。

デーメーテールの別名をクロエーChloeといいます。

Chloeが穀物の女神の別名にされたのは、元々「緑」という意味だからです。

chlorophyll(クロロフィル、葉緑素)などの英単語もこれから派生しています。

穀物の女神デーメーテールのローマ神話における名前ケレスCeresから英語のcerealシリアル、穀物)が生まれました。

 ポセイドンの右に立つのが、ギリシャ神話の「健康の女神ヒュギエイア」です。

彼女は医神アスクレピオスの娘で、医学の象徴である蛇(へび)の飼育係です。

右手に持っている「ヒュギエイアの杯」は薬学の象徴です。

ヒュギエイアについては、令和4101日号や令和6101日号(共にフィレンツェ編)で詳しく紹介しましたので、ご覧下さい。 

                                                                                        次号に続く

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お知らせ

年末年始休診のお知らせ:12/30から1/4まで休診します。

8月10日(日)から15日(金)まで夏期休業いたします。

院長から一言を更新しました(令和7年6月1日)。

医学の歴史を訪ねて 第56回 ローマ編 その1

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8月13日(火)、14日(水)、15日(木)の3日間、夏期休診させて頂きます。

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令和6年3月14日(木)、21日(木)、28日(木)の各木曜日休診します。

4月以降も、毎週木曜日休診します。

3月7日(木)臨時休診します。

2月28日(水)から3月5日(火)まで臨時休診します。3月6日(水)から診療再開します。