医学の歴史を訪ねて 第59回 ローマ編 その4

令和7年9月1日

 

フォロ・ロマーノForo Romano(続き)

 前号で述べたように、ローマは7つの丘から始まりました。

丘と丘の谷間には7つの丘から小川が流れ込み、湿地帯を形成していました。

そこでは、蚊が大量に発生し、人が住むには不向きでした。

  そこで、沼地を干拓して人が住めるようにしようと考えたのが、紀元前6世紀のタルクィニウス王です。

彼は下水道の建設事業に市民を駆り立てました。

あまりに市民を酷使したため、彼はローマから追放されてしまいましたが、彼の着想は

後にクロアーカ・マッシマ(巨大な下水溝)と呼ばれる下水道として実を結びました。

1.5kmに亘(わた)って建設されたこの巨大な排水溝が、沼の水をテヴェレ川まで運び、湿地帯をローマの都に変えたのです。

その中心が、今も残る市民広場フォロ・ロマーノです。

 排水溝は紀元前4世紀には暗渠(あんきょ)化されました。

このローマの幹線下水道は、ローマ帝国崩壊以来、掃除されたことがないそうです。それにもかかわらず、今もなお、立派に機能しています。

   古代ローマの医学史上最大の功績が、上下水道、公衆浴場の建設など、公衆衛生の発達です。

 クロアーカ・マッシマはCloaca Massimaと書きます。

massimamassimo(最大の)の変化形です。

英語の maximum と同様にラテン語の maximusマクシムス(最大の)に由来します。

 cloacaは下水道排水溝という意味ですが、解剖学では総排泄腔(そうはいせつくう)と訳されます。

鳥やカエルなどに見られる、直腸・膀胱・尿道・生殖器を兼ねる器官です。

総排泄腔をもつ動物では、排泄物(糞や尿)も卵や精子も、同じ穴から体外に排出されるのです。

学生時代に解剖学で習いましたが、下水溝という意味があるとは知りませんでした。

 私や皆さんは、帝王切開で産まれた人を除いて全員、下水から出て来たことになりますね!

 

                               次号に続く 

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お知らせ

8月10日(日)から15日(金)まで夏期休業いたします。

院長から一言を更新しました(令和7年6月1日)。

医学の歴史を訪ねて 第56回 ローマ編 その1

12月29日(日)から1月3日(金)まで休診します。

8月13日(火)、14日(水)、15日(木)の3日間、夏期休診させて頂きます。

Message from the Directorを更新しました(Jul 1, 2024)。 

令和6年4月以降、発熱など風邪症状がある方も、電話連絡等は不要となりました。

令和6年3月14日(木)、21日(木)、28日(木)の各木曜日休診します。

4月以降も、毎週木曜日休診します。

3月7日(木)臨時休診します。

2月28日(水)から3月5日(火)まで臨時休診します。3月6日(水)から診療再開します。