令和3年1月1日
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
ロトンダ・デッラ・ベザーナ
円形の墓地です。
前号で紹介したマッジョーレ病院で亡くなった人々を埋葬するため、18世紀前半に造られました。
レンガ造りの建物が、中央にあるサン・ミケーレ教会をぐるりと円形に取り囲んでいます。
「ロトンダ」というのは「円形の建造物」という意味です。
円形の建物の地下が納骨堂です。
建造後、約半世紀で、15万人もの人がここに埋葬されたそうです。
その後、一時、軍隊の手に渡りましたが、19世紀後半から再び病院の所有地となり、感染症患者の隔離棟や洗濯場として使われました。
1940年にはミラノ市のものとなり、修復されました。
今では、緑や花々が美しい、憩いの場となっています。
アメリカ赤十字病院
大聖堂から徒歩10分にあり、現在は銀行です。
文豪アーネスト・ヘミングウェイは、第一次世界大戦下、18才でイタリア軍傷病兵輸送部隊に志願しました。
そして、砲撃で重症を負い、この病院に収容されました。
ここで知り合った7才年上の看護婦と恋に落ちましたが、振られてしまいました。
この経験を元に彼が書いた小説が「武器よさらば」です。
建物の右端にERNEST HEMINGWAYの名前が刻まれたプレートが打ち付けられています。
ところで、病院の近くに、「ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガレリア」という巨大なアーケード街があります。
プラダなどのブランド店が並ぶ、ファッションの中心街です。
このアーケード街に「カフェ・ビッフィ」という店があります。
ここで、ヘミングウェイは看護婦と楽しい食事をしたそうです。