令和元年6月1日
今月も、差別用語・放送禁止用語の例を紹介します。
・魚屋、八百屋、肉屋、米屋、酒屋、本屋、古本屋、花屋、おもちゃ屋、文房具屋、床屋、ペンキ屋、金物屋、雑貨屋、パチンコ屋、居酒屋、焼鳥屋、たこ焼き屋 など
要するに、○○屋という呼び名はすべて差別用語だそうです!
日本中に多くの個人商店が建(た)ち並んでいた昭和30年代までは○○屋が普通だったのですが、高度経済成長期以降は問題なのだそうです。
なぜなら、大企業による中小零細企業に対する支配構造が顕著となり、自営業者や零細企業に対する侮蔑心(ぶべつしん)が大衆に生じたからだそうです。
魚屋からペンキ屋までは、順に鮮魚店、青果店、精肉店、精米店、酒店、書店、古書店、生花店、玩具店、文具店、理髪店、塗装業と言い換えるのだそうです。
しかし、金物屋以降は何と言い換えるのでしょうか?
私には分かりません。
居酒屋や焼鳥屋を他の言葉に置き換えるのは不可能だと思うのですがねえ。
全くバカバカしい限りです。
私は、居酒屋も焼鳥屋も共に好きで、時々、飲みに行きます。
酒のつまみや焼き鳥が好きなのは無論ですが、居酒屋・焼鳥屋という、郷愁(きょうしゅう)を覚える言葉の響(ひび)きもまた良いものです。
居酒屋・焼鳥屋を差別用語の範疇(はんちゅう)に入れた人は、一体、何処(どこ)の誰でしょうか?
顔が見たいものです。
・スチュワーデス
言わずと知れた言葉で、女性のあこがれの職業であり、美人で毅然(きぜん)とした応対をする聡明(そうめい)な女性を連想します。
しかし、女性差別だなどと、バカな抗議をする団体があるそうです。
そのため、トラブルを恐れる、事なかれ主義で及(およ)び腰(ごし)のマスコミ・航空業界が、客室乗務員・キャビンアテンダントなどと言い換えています。
しかし、古い人種の私には客室乗務員よりスチュワーデスの方がピンと来ます。
・看護婦、保母
共に女性差別の名称だそうです。
看護師、保育士と言い換えるのだそうです。
しかし、辞書を引くと、疑問が湧(わ)きました。
前者の「師」は、その道の専門家であることを表す接尾語なので、納得できます。
私も医「師」ですから。
問題なのは、後者の「士」が男や侍(さむらい)を表す語だということです。
保母が女性蔑視(べっし)だと大騒ぎする女性は、保育士と呼ばれても文句ないのでしょうか?
私は頭が固く、看護職員を看護婦としか呼びません。
かつて私が勤めた病院には男性看護職員もいましたが、私は「男の看護婦」と呼んでいました。
現在、当院には3名の看護婦がいますが、幸い全員女性です。
次号に続く