健康情報のウソ・ホント 第28回 血液型と性格(続き)

平成28年11月1日

 

 そもそも、血液型とは何でしょうか?

血液型と聞いて、皆さんの頭に浮かぶのはABO式血液型でしょう。

A型、B型、AB型、O型という4分類は、赤血球の分類法の一つです。

これは、1901年、オーストリアのランドシュタイナーという学者が血液の凝集反応(赤血球が集合して塊を作る事)から発見したものです。

最初に血液中から発見されたため「血液型」と命名されましたが、その後の調べで、血液型を決定する「血液型物質」は全身に分布する物質である事が分かりました。

それどころか、ABO血液型物質は、人間以外の動物にも、植物にも、細菌にも存在するのです!

 ランドシュタイナーは人間の血液を血球と血清に分け、それぞれ別の人から採ったものと混ぜ合わせると、血球が凝集したりしなかったりする現象を発見しました。

それが、赤血球のある性質の違いによる事を発見し、4通りの分類につながったのです。

今では当たり前のように使われているこの赤血球分類は、不確実で根拠がなかった輸血療法に道を開き、遺伝学研究発展の大きなきっかけになりました。

1925年にはABOによる遺伝の法則が発見され、2年後の1927年にはA型、B型、AB型、O型の4通りの名称が国際連盟で決議されました。

ランドシュタイナーには、血液の画期的な研究により、1930年にノーベル生理・医学賞が授与されています。

肉眼ではどれも同じに見える血液が実は何通りかに分かれているという発見は、当時画期的な事だったのです。

 

 ABO血液型は、赤血球の表面に付いている糖の分子「糖鎖」の違いで区別されます。

O型の赤血球にはH型という糖鎖が付いています。

このH型にN-アセチルガラクトサミンという糖が付いた糖鎖(A型物質)を持つのがA型で、H型にガラクトースという糖が付いた糖鎖(B型物質)を持つのがB型です。

AB型はこの両方の糖鎖を持っています。

つまり、A型の人は赤血球表面にA型物質を持ち、B型の人は赤血球表面にB型物質を持っています。

AB型の人は赤血球表面にA型物質とB型物質の両方を持ちます。

O型の人は赤血球表面にA型物質もB型物質も、両方とも持たないという訳です。 

 血液型分類は、実はこのABO式血液型分類以外にも沢山あります。

血液型分類は大きく分けて「赤血球の血液型分類」と「白血球の血液型分類」とに分けられます。

 これまで述べてきた、ABO式血液型分類は赤血球の血液型分類の一つです。

赤血球の血液型物質はすべて、赤血球の細胞膜上に細かいトゲのように付いています。

赤血球血液型の分類法は100以上ありますが、その中でも利用頻度が高いものを幾つか挙げます(もちろん、最もよく知られているのはABO式です)。

ABO式(4種類)、Rh式(大きく分けると2種類、細かく分けると18種類)、MN式(3種類)、P式(2種類)、ルイス式(3種類)などなど。

 

 このように、赤血球の血液型分類だけでも多くの分類があるにもかかわらず、ことさらABO分類にこだわり、その4種類に人の性格を当てはめて分類しようとする試みがいかに滑稽(こっけい)か、お分かり頂けるでしょう。

その根拠を述べた研究報告は皆無です。

別にABOでなくても、Rh式の18種類やMN式の3種類に当てはめて分類しても構わないのに、そのような報告はありません。

 輸血において最も重要なABO型分類が、たまたま古代ギリシャ・ローマの「四気質説」と同じ4種類だったから、無理やりABO型と性格を関連づけようと思い立っただけの事なのです。

 

                                                              次号に続く

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