TPPでどうなる? 日本の医療 第12回

平成25年6月1日  

 

 ペルーの首都リマで開かれた第17TPP全体交渉会合は524日、参加国による交渉を年内に終了する事を確認し、閉幕しました。

次回会合は7月、マレーシアで行われる事が決まり、日本が僅(わず)3日間しか参加できない事も確実になりました。

しかも、これまでの交渉内容をまとめた書類を日本が入手できるのは7月の会合直前です。

先に途中参加したカナダとメキシコが、先行参加国から、「既に固まった内容の見直しはしない」と通告された経緯からすると、7月の会合の内、僅か3日間で日本が意見を述べる機会はほとんどないと予想されます。

つまり、日本が正式に参加できるTPP交渉の場は9月、10月のたった2回しかないのです。

 

 前号までの説明で、日本がTPPに参加すると、いつでも、どこでも、誰もが高い水準の平等な医療を受けられる医療保険制度(国民皆保険)が崩壊するという事が理解頂けたと思います。

民主党の野田前首相も自民党の安倍首相も「TPPに参加しても日本の医療保険制度は守る」と断言しました。

マスコミも「TPPに参加しなければ、日本は世界から孤立する。参加した上で、日本に不利な条件は交渉して回避すれば良い」という論調がほとんどです。

 しかし、それはとんでもない思い違いです。

世の中はそんなに甘くはないのです。

なぜなら、日本の主張を議論に反映させる時間が極めて限られている上に、TPPに織り込まれるISDS条項やラチェット条項などが日本の呑気(のんき)な楽観論を許さないからです。

 

1.ISDS(Investor State Dispute Settlement、投資家対国家の紛争解決)条項

  これは、投資先の国が行った施策・規制によって不利益を被ったと、企業や投資家が判断すれば、裁判に訴える事ができるというものです。

ワシントンの世界銀行に置かれる「国際投資紛争解決センター」で審理が行われますが、審理は非公開で一審制です。

判決に不服があっても上訴できません。

第一、アメリカに存在するセンターがアメリカに有利な判決を下すのは自明です。

アメリカ企業の勝訴率は何と80%です。

訴訟大国のアメリカ企業がこの条項を用いて日本政府を訴える可能性が極めて高い上に、これまでの判例は日本にとって極めて不利です。

 例えば、日本の薬価制度を非関税障壁として、アメリカの製薬会社がISDS条項を楯(たて)に損害賠償を起こせば、日本に勝ち目はありません。

TPPの条約は国内法よりも優位なので、日本の健康保険法は外国企業の参入障壁として改正を強いられます。

日本の公的医療保険制度が破綻するのです。

 

2.ラチェット条項

  ラチェットとは一方向にだけしか回転しない歯車です。

つまり、この条項は、一度規制を緩和すると、どのような不都合が生じても元に戻せないという規定です。

例えば、営利企業による病院運営を認可した後で、日本の医療に悪影響を及ぼすからという理由で取り消そうとしてもできないのです。

 

3.NVC(Non-Violation Complaint)条項

 非違反提訴と訳されます。

つまり、アメリカ企業が日本で期待した利益を得られなかった場合に、日本がTPPに違反していなくても、アメリカ政府が企業に替わって日本を提訴できるというものです。アメリカ企業の日本医療への参入がうまく行かないと、日本の健康保険制度が不適切だと言って、アメリカ政府から改変を迫られる訳です。

大変理不尽で不平等な条項です。

 

 日本が一旦TPPに参加すると、以上のような複数の不条理な条項に縛られ、公的医療保険制度(国民皆保険)が崩壊に向かうのは避けられません。

TPPは他国のために国内制度の規制緩和・市場開放を推し進め、政府の政策として固める事を目的としています。

国内に反対意見があっても、国際的な約束を最優先させられます。

これは、将来の政権をも拘束します。

政権が代わって内容を変更したいと考えても、それを実現する事は極めて困難です。

 他国の企業・投資家の権利が国民の権利よりも上位に位置付けられるのです。

すなわち、TPPは憲法上の重大な問題を抱えていると言えます。

TPP参加は最終的に国会で批准します。

日本の国民皆保険を死守するためには、国会審議を通じてTPP参加を否決する必要があるのです。

皆さん、大いに反対世論を盛り上げようではありませんか!

 今回で、TPPについての考察を終了します。

 

 

インフルエンザ予防接種の予診票は当院受付にてお配りしている他、本サイトからもダウンロードできます。予め記入後お持ち下さい。

  ただし、「65歳以上の藤沢市民」は、当院にて専用の予診票に記入して頂きますので、ダウンロードは不要です。

お知らせ

5月8日から、新型コロナウィルスワクチンの令和5年春開始接種が始まります。期間は8月31日まで、対象者は、前回接種から3ヶ月以上経過した、3回目以降の方で、以下のどれかに当てはまる方です。①65歳以上 ②5~64歳で基礎疾患を有する

③医療・介護従事者

 接種券を持って、月・火・水・金の午後2~3時に窓口にて予約して下さい。電話での予約はできません。

令和4年12月29日から令和5年1月3日まで休診します。

生後6ヶ月以上11才以下の乳幼児を対象に新型コロナワクチン接種を開始します。令和4年11月19日(土)以降、毎週土曜日に限ります。予約が必要です。月・火・水・金曜日の午後2時から3時の間に、接種券持参の上、窓口で予約して下さい。インフルエンザワクチンの同時接種も可能です。

 なお、1,2回目の12才以上新型コロナワクチン接種は毎週水曜日にのみ、行っています。

 電話でのお問い合わせは窓口業務の妨げになりますので、ご遠慮下さい。

4年11月から、生後6ヶ月以上11才以下の乳幼児令和の新型コロナワクチン接種を開始します。インフルエンザワクチンの同時接種も可能です。詳細が決まり次第、お知らせします。

 

10月1日(土)よりオミクロン株対応(ファイザー)の新型コロナワクチン接種を開始します。3回目以降、12才以上の方が対象です。

インフルエンザワクチンと同時接種も可能です。

月、火、水、金の午後2~3時に接種券を持って予約にお越し下さい。

電話での予約はできません。

1,2回目の従来ワクチン(ファイザー)接種も、引き続き行っています。

来る9月4日(日)午前9時から午後5時まで、当院は藤沢市の救急当番医です。

発熱外来、コロナワクチン接種も行いますので、ご予約下さい。

8/7(日)から8/14(日)まで休診します。

 新型コロナワクチン4回目接種を5月30日(月)から開始します。

混乱を避けるため、ファイザー社製のみを打ちます。接種対象者は以下のいずれかに該当する方です。①60歳以上 ②18~59歳で、基礎疾患を有するか、重症化リスクが高いと医師が認める方。

 ①②のいずれかで、3回目接種から5ヶ月以上あいていれば、接種可能です。

月、火、水、金の午後2~3時に接種券を持って予約にお越し下さい。電話での予約はできません(令和4年5月18日)。 

5~11歳用の新型コロナワクチン接種は行っていません(令和4年3月3日)。

新型コロナワクチンの予約の電話が殺到し、業務に支障を来しています。本日より、予約は対面でのみ受け付けることに変更します。月・火・水・金の午後2時から3時の間に、接種券持参の上、当院窓口にお越し下さい。電話での予約はできません(令和4年2月1日)。

1月23日(日)は休日診療を行います。

発熱・急病・ケガの方は受診して下さい。

午前9時から午後5時まで。

新型コロナワクチンの3回目接種を開始しました。市から接種券が届いたら、電話もしくは窓口にて予約して下さい。

藤沢市以外の方も予約できます。

TEL 0466-31-0840

 1・2回目のワクチンも、受け付けています(令和4年1月17日)。

一般用インフルエンザワクチン20人分が入荷しました(令和4年1月11日)。

令和3年12月30日から令和4年1月3日まで休診します。

一般用インフルエンザワクチン48人分が入荷しました。(12月28日)。

一般用インフルエンザワクチン100人分が入荷しました。(12月23日)。

新型コロナワクチンの3回目接種を来年1月18日から開始します。

市から接種券が届いたら、電話にて予約して下さい。藤沢市以外の方も予約できます。

TEL 0466-31-0840

一般用インフルエンザワクチン92人分が入荷しました。在庫は300人分です(12月8日)。

一般用インフルエンザワクチン260人分が入荷しました(12月7日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(12月6日)。

12月4日診療終了時点で、一般用インフルエンザワクチンの在庫は10人分です。

一般用インフルエンザワクチン300人分が入荷しました(11月30日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月29日PM2:45)。

一般用インフルエンザワクチン20人分が入荷しました(11月29日AM11時)。

65歳以上の藤沢市民のインフルエンザ予防接種の予約を再開します(11月29日)。

ただし、接種は12月10日以降です。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月26日PM4時)。

11月26日AM10:30、一般用インフルエンザワクチン40人分が入荷しました。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月22日PM5時)。

11月22日PM0時、一般用インフルエンザワクチン50人分が追加入荷しました。

11月22日AM10時、一般用インフルエンザワクチン90人分入荷しました。65歳以上の藤沢市民には藤沢市から配給される筈ですが、未だ配給再開日が未定のため、希望者には一般用を転用して接種します。

11月22日午前、一般用インフルエンザワクチン約100人分入荷予定です。時間は未定です。入荷次第、お知らせします。電話での問い合わせはご遠慮下さい。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月12日)。

一般用インフルエンザワクチン100人分が入荷しました(11月12日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月10日)。

11月9日夕方4時頃入荷する予定の一般用インフルエンザワクチンが、60人分から90人分に増えました。

11月9日夕方4時頃、一般用インフルエンザワクチン60人分入荷予定です。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月8日)。

一般用インフルエンザワクチン70人分が入荷しました(11月8日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました。入荷次第、お知らせします(11月5日)。

一般用インフルエンザワクチン100人分が入荷しました(11月4日)。

10月1日朝の診療開始時点で、インフルエンザワクチンの在庫は380人分です。