民主党の医療政策 第5回

2010年1月1日

明けましておめでとうございます。今年も、毎月、医療に関する話題を提供します。

4.医師養成数を1.5倍に増加  
 
 民主党は、次のように公約しています。
①医療崩壊をくい止めるため、また、団塊世代の高齢化に伴い急増する医療需要に応え、医療の安全を向上させるため、医師養成の質と数を拡充する。
当面、OECD諸国の平均的な医師数(人口10万人当たり医師300人(正確には310人))を目指す。
②大学医学部定員を1.5倍にする。
 
 「院長から一言(平成21年1月1日)」で述べたように、厚生省が1983年の「医療費亡国論」で「医師過剰時代」を喧伝し始めて以降、医師数の抑制を目的に、大学医学部の入学定員は抑制され続けてきました。その結果、「院長から一言(平成21年2月1日)」で述べたように、現在の日本の医師数は計26万人で、人口10万人当たり201人です。これは、世界192ヶ国中63位と中位の水準であり、OECD(経済協力開発機構)30ヶ国中では27位と先進国の中では最低クラスです。当然、G7(先進7ヶ国)では最下位です。
OECD平均(人口10万人当たり310人)並みにするためには、日本の医師数は計38万人必要ですので、12万人も不足しています。

「院長から一言(平成21年3月1日)」で述べたように、昨年9月に、当時の舛添要一厚生労働大臣の私的諮問機関「安心と希望の医療確保ビジョン具体化 に関する検討会」が「我が国の医師数は絶対的に不足しており、将来的には医学部の定員を現在の1.5倍程度となる1万2000人に増やす必要がある」と勧 告しました。これを受けて、麻生(自公)政権はようやく「医師不足」を認め、2009年度以降の医学部入学者数を過去最大規模の8,486人に増員する事 を決定しました。
今後10年間で医学部入学定員を2,500人増やす、すなわち、毎年250人増やすというのです。現在、毎年3,000人規模で医師数が増加しています が、これを3,250人に増やすという訳です。しかしながら、たったこの程度の増員規模では、12万人も不足している医師数が世界平均に達するまで、今後 30年から40年も「医師不足」が続く計算になります。つまり、この程度の医師数増加策では「焼け石に水」なのです。麻生(自公)政権の医師数増加政策の 問題は、その規模が「焼け石に水」程度の不十分なものである点だけに留まりません。渋々(しぶしぶ)「医師不足」を認めはしたものの、相変わらず社会保障 費予算を毎年2,200億円削減する方針を撤回せず、「ヒトは増やすがカネは減らす」政策だったのです。
 民主党の「大学医学部定員を1.5倍にする」政策は、上述した「安心と希望の医療確保ビジョン具体化に関する検討会」の勧告に忠実に従っています。 「OECD諸国の平均的な医師数を目指す」のも至極(しごく)真っ当な目標だと思います。1983年以降30年近く続けられてきた医師数抑制政策が、医師 数増加政策へと大きく舵を切られるのは、大変喜ばしい事です。
 ただし、これで直ちに医師不足が解決する訳ではありません。
医学部定員が1.5倍に増えるという事は入学定員が4,000人増えるという事を意味します。その結果、毎年の医師数増加は 3,000+4,000=7,000人となります。OECD平均(人口10万人当たり310人)並みにするためには、日本の医師数は12万人不足している のですから、OECD諸国に追いつくのは20年近く先の話です。
「焼け石に水」とは言いませんが、「医療崩壊」を治療する速効性はありません。
医師数が十分に増加するまでの間、次善の策が必要となります。
これについては、次の「5.医療従事者の職能拡大と定員増」の項で述べます。
 医師数増加策には、労働環境の改善や報酬の増額が必須条件です。前政権のような「ヒトは増やすがカネは減らす」政策では、医師数増加など、まさに絵に描 いた餅に過ぎません。民主党政権が、医療関連予算を十分に増額し、医師が働きやすい環境を醸成できるかどうかが重要です。鳩山首相は昨年9月の施政方針演 説で「財政のみの視点から医療費をひたすら抑制してきたこれまでの方針を転換する」と高らかに宣言しました。
 しかし、実際はどうでしょうか?今年4月に行われる診療報酬改定に際して、財務省は旧自公政権と同様に医療関連予算を大きく抑制しようとしているので す。昨年11月に行政刷新会議が来年度予算編成の前段階として行った「事業仕分け」でも、医療関連予算の必要性を説明する厚生労働省医系技官に向かって居 丈高(いたけだか)に声を荒げる「民間有識者」の姿が繰り返し放映され、国民の注目を浴びました。そして、仕分けの結論として、診療報酬の引き上げが否定 され、それに代えて「診療報酬配分見直し」と「医師確保、救急・周産期対象の補助金事業」の半額カットが決められてしまいました。「配分見直し」とは診療 所の報酬を病院に振り向けるべしという、相も変わらぬ開業医叩きです。当欄でも何度も述べているように、医療全体の底上げを図らなくては現下の医療崩壊を 解決できません。「事業仕分け」は国民受けを狙う劇場型政治という点でも、財務省主導という点でも、小泉政権の手法とそっくり同じです。民主党が、総医療 費をOECD諸国平均まで引き上げるという選挙公約を破れば、医療崩壊をくい止める事は不可能です。
 医学部定員の増加政策に関するもう一つの問題点も指摘しておきます。
「行政機関の職員の定員(国家公務員に限る)に関する法律(昭和44年制定)」(通称、「総定員法」)により、国立大学の教官数は、約40年間に渡り一貫 して減らされ続けています。この状況下で、学生だけ1.5倍に増えるのでは、あまりにも大学医学部の負担が大き過ぎます。医学部学生を増やすのであれば、 同時に医学部教官の定員も並行して増やさなくてはいけません。
 民主党の今後の政策を注意深く監視する必要があります。そして、公約に反して前政権の医療費抑制路線を踏襲するなら、国民の力を結集して叱責せねばなりません。

インフルエンザ予防接種の予診票は当院受付にてお配りしている他、本サイトからもダウンロードできます。予め記入後お持ち下さい。

  ただし、「65歳以上の藤沢市民」は、当院にて専用の予診票に記入して頂きますので、ダウンロードは不要です。

お知らせ

5月8日から、新型コロナウィルスワクチンの令和5年春開始接種が始まります。期間は8月31日まで、対象者は、前回接種から3ヶ月以上経過した、3回目以降の方で、以下のどれかに当てはまる方です。①65歳以上 ②5~64歳で基礎疾患を有する

③医療・介護従事者

 接種券を持って、月・火・水・金の午後2~3時に窓口にて予約して下さい。電話での予約はできません。

令和4年12月29日から令和5年1月3日まで休診します。

生後6ヶ月以上11才以下の乳幼児を対象に新型コロナワクチン接種を開始します。令和4年11月19日(土)以降、毎週土曜日に限ります。予約が必要です。月・火・水・金曜日の午後2時から3時の間に、接種券持参の上、窓口で予約して下さい。インフルエンザワクチンの同時接種も可能です。

 なお、1,2回目の12才以上新型コロナワクチン接種は毎週水曜日にのみ、行っています。

 電話でのお問い合わせは窓口業務の妨げになりますので、ご遠慮下さい。

4年11月から、生後6ヶ月以上11才以下の乳幼児令和の新型コロナワクチン接種を開始します。インフルエンザワクチンの同時接種も可能です。詳細が決まり次第、お知らせします。

 

10月1日(土)よりオミクロン株対応(ファイザー)の新型コロナワクチン接種を開始します。3回目以降、12才以上の方が対象です。

インフルエンザワクチンと同時接種も可能です。

月、火、水、金の午後2~3時に接種券を持って予約にお越し下さい。

電話での予約はできません。

1,2回目の従来ワクチン(ファイザー)接種も、引き続き行っています。

来る9月4日(日)午前9時から午後5時まで、当院は藤沢市の救急当番医です。

発熱外来、コロナワクチン接種も行いますので、ご予約下さい。

8/7(日)から8/14(日)まで休診します。

 新型コロナワクチン4回目接種を5月30日(月)から開始します。

混乱を避けるため、ファイザー社製のみを打ちます。接種対象者は以下のいずれかに該当する方です。①60歳以上 ②18~59歳で、基礎疾患を有するか、重症化リスクが高いと医師が認める方。

 ①②のいずれかで、3回目接種から5ヶ月以上あいていれば、接種可能です。

月、火、水、金の午後2~3時に接種券を持って予約にお越し下さい。電話での予約はできません(令和4年5月18日)。 

5~11歳用の新型コロナワクチン接種は行っていません(令和4年3月3日)。

新型コロナワクチンの予約の電話が殺到し、業務に支障を来しています。本日より、予約は対面でのみ受け付けることに変更します。月・火・水・金の午後2時から3時の間に、接種券持参の上、当院窓口にお越し下さい。電話での予約はできません(令和4年2月1日)。

1月23日(日)は休日診療を行います。

発熱・急病・ケガの方は受診して下さい。

午前9時から午後5時まで。

新型コロナワクチンの3回目接種を開始しました。市から接種券が届いたら、電話もしくは窓口にて予約して下さい。

藤沢市以外の方も予約できます。

TEL 0466-31-0840

 1・2回目のワクチンも、受け付けています(令和4年1月17日)。

一般用インフルエンザワクチン20人分が入荷しました(令和4年1月11日)。

令和3年12月30日から令和4年1月3日まで休診します。

一般用インフルエンザワクチン48人分が入荷しました。(12月28日)。

一般用インフルエンザワクチン100人分が入荷しました。(12月23日)。

新型コロナワクチンの3回目接種を来年1月18日から開始します。

市から接種券が届いたら、電話にて予約して下さい。藤沢市以外の方も予約できます。

TEL 0466-31-0840

一般用インフルエンザワクチン92人分が入荷しました。在庫は300人分です(12月8日)。

一般用インフルエンザワクチン260人分が入荷しました(12月7日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(12月6日)。

12月4日診療終了時点で、一般用インフルエンザワクチンの在庫は10人分です。

一般用インフルエンザワクチン300人分が入荷しました(11月30日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月29日PM2:45)。

一般用インフルエンザワクチン20人分が入荷しました(11月29日AM11時)。

65歳以上の藤沢市民のインフルエンザ予防接種の予約を再開します(11月29日)。

ただし、接種は12月10日以降です。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月26日PM4時)。

11月26日AM10:30、一般用インフルエンザワクチン40人分が入荷しました。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月22日PM5時)。

11月22日PM0時、一般用インフルエンザワクチン50人分が追加入荷しました。

11月22日AM10時、一般用インフルエンザワクチン90人分入荷しました。65歳以上の藤沢市民には藤沢市から配給される筈ですが、未だ配給再開日が未定のため、希望者には一般用を転用して接種します。

11月22日午前、一般用インフルエンザワクチン約100人分入荷予定です。時間は未定です。入荷次第、お知らせします。電話での問い合わせはご遠慮下さい。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月12日)。

一般用インフルエンザワクチン100人分が入荷しました(11月12日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月10日)。

11月9日夕方4時頃入荷する予定の一般用インフルエンザワクチンが、60人分から90人分に増えました。

11月9日夕方4時頃、一般用インフルエンザワクチン60人分入荷予定です。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました(11月8日)。

一般用インフルエンザワクチン70人分が入荷しました(11月8日)。

一般用インフルエンザワクチンの在庫がなくなりました。入荷次第、お知らせします(11月5日)。

一般用インフルエンザワクチン100人分が入荷しました(11月4日)。

10月1日朝の診療開始時点で、インフルエンザワクチンの在庫は380人分です。