院長挨拶

令和6年9月 当院の診察方針

 

 当院は今月18日で開業満24年になります。

おかげ様で、来院患者数は3万人に近付いています。

この「院長挨拶」も、今回で17回目です。

 今年は、人生初の入院・手術を経験し、患者さんの気持ちが良く分かるようになりました。

そして、家内・友人のありがたみも再認識し、謙虚になりました。

今回はこの話をしたかったのですが、SNSでの投稿を見ると、私の診察の仕方を批判する意見を散見します。

  そこで改めて、当院すなわち私の基本的な診療方針について書くことにします。

 

1.患者さんは家族同然です。

   家族と同じですから、お呼びするときは「様」ではなく、「さん」です。

 自分の家族と同じように考え、隠れた病気を見逃さないよう、しっかりと診                                              察・検査を行います。

 

2.診察室に入る際には、発熱など風邪症状の場合を除いて、帽子とマスクを脱     いで下さい。

  皆さんは、歯科受診時、マスクをしたまま診察を受けますか?

 患者がマスクを脱いでくれないと、歯科医は口腔内を観察できませんよね。

 診察室に入った時から診察は始まっています。

 私は患者さんが診察室に入って来てから、出て行くまでの短時間に、その人の         頭のてっぺんから足のつま先までを観察し、身なり・歩き方・顔色・表情・態     度などを見ます。

 これが視診の始まりです。

  また、声の調子・話し方・訴える内容を聞きます。これが問診です。

 この視診・問診により、どんな疾患を抱えているのか考えるだけではなく、そ     の人の性格や知的レベル・生活レベルも類推します。

 こちらの説明を理解してもらえるように、言葉・話し方・声の大きさなどを調     節するためです。

  患者さんが帽子やマスクを付けていると表情・顔色・皮膚の状態を診ること     ができません。

 表情が見えないと、私の説明を理解してくれているかどうかの判断ができま                                      せん。

 患者さんが理解・納得してくれないと、治療は上手く行きません。

 もちろん、私もマスクを脱いで、口の動きを見せながら、表情豊かに、分かり     易い説明を心がけています。

  同伴者が問診に加わる際には、その方も帽子やマスクを脱いで下さい。

 同伴者の身なり・表情などは患者さんの家族背景・生活レベルなどを類推する     のに参考になります。

 さらに、私の説明を、同伴者が患者さん本人と同様もしくはそれ以上に、理解     してくれないと治療は成功しません。

 そのためには、同伴者もマスクを脱いでくれないと、私の説明を理解してくれ     ているか判断できません。

  ただし、同伴者が発熱など風邪症状のある場合は例外です。

 そもそも、風邪症状のある同伴者は、診察室への入室を避けて頂くのが望まし     いです。

  以上の理由から、診察室に入る際には、患者さん、同伴者共に、帽子とマス     クを脱いで下さい。

 診察には加わらず、発言しない同伴者は、その必要はありません。

 

3.聴診の際は服も下着もしっかり上に上げて下さい。

  内科の聴診は、心音・呼吸音・胸膜摩擦音などの音を聴くことにより、疾患     の有無を診断する手段です。

 また、湿疹や帯状疱疹の有無など皮膚の状態も診ています。これは視診です。

 「だるい」=「風邪」とは限らないのです。

 「喉が痛くてだるいから風邪薬を欲しい」という人を診察したら、肺炎や心筋     梗塞など重大な疾患だった、ということをしばしば経験します。

 「症状が軽いから大した病気ではない」と考えるのは間違いです。

  聴診の際に、服の下に聴診器を潜り込ませたり、服や下着の上から聴診器を     当てたりしては、正しい聴診は行えません。

 医師が正確な視診・聴診を迅速に行えるよう、患者さんも男女の別なく、協力     して下さい。

  私の高校後輩の眼科医から聞いた話です。

 「細隙灯(さいげきとう)を覗(のぞ)いて診察しようとしたら、タランチュ     ラみたいなマスカラをつけていてギョッとした。

   アイメークが濃すぎて、まぶ     たの状態が正しく診断できなかった」

 内科の視診・聴診も同様なのです。

  そもそも、私は「医師が患者さんに正しい診断・治療を行うためには、医         師・患者双方において性別意識は無用である」と考えます。

 我々が学んだ内科診断学では、そのように説いていましたし、私は今でもそれ     を忠実に守っています。

  詳しくは、当サイトの平成27年10月1日号から平成28年3月1日号までの        「院長から一言」欄、「医者と患者に男も女もありません」第1回から第6回ま     でを参照して下さい。

 

4.内科的疾患を考慮すべき患者さんには検尿を行います。

  検尿は非侵襲的(痛くない)検査でありながら、多くの重要な情報(尿          糖・尿蛋白・尿潜血)を得ることができます。

  診断には必要不可欠ですので、内科的な疾患を疑うべき場合には必ず行いま        す。

  例えば、腰痛だからと言ってタダの筋肉痛とは限りません。

   腎臓や膵臓など内臓疾患かも知れません。

 また、水虫だから塗り薬だけ処方すれば良いのではありません。

 糖尿病が併存していれば、水虫の治癒を妨げるので、同時に治療しないといけ     ません。

  ただし、切創・打撲・熱傷など、外傷の患者さんには行いません。

 

  私は開業以来、ずっとこの診察方針で診療してきました。

これからもこれを貫いていきます。

 インフルエンザ予防接種の予診票は当院受付にてお配りしている他、本サイトからもダウンロードできます。予め記入後お持ち下さい。

  ただし、「65歳以上の藤沢市民」は、インフルエンザ・コロナワクチン共に、当院にて専用の予診票に記入して頂く必要があります。ダウンロードはできません。

お知らせ

8月13日(火)、14日(水)、15日(木)の3日間、夏期休診させて頂きます。

Message from the Directorを更新しました(Jul 1, 2024)。 

令和6年4月以降、発熱など風邪症状がある方も、電話連絡等は不要となりました。

令和6年3月14日(木)、21日(木)、28日(木)の各木曜日休診します。

4月以降も、毎週木曜日休診します。

3月7日(木)臨時休診します。

2月28日(水)から3月5日(火)まで臨時休診します。3月6日(水)から診療再開します。

令和6年4月より、毎週木曜日、休診します。

1月25日(木)は通常通り診療します。

2月1日(木)は急用のため、休診いたします。

急用のため、1月18日(木)休診いたします。

 

急用のため、1月11日(木)休診いたします。

 

令和5年12月29日より翌1月3日まで休診します。ただし、1月2日は藤沢市休日当番医のため、午前9時から午後5時まで、急病・外傷患者さんの診療を行います。